日頃フルサイズミラーレスで写真撮影をしております。
一眼レフ時代に比べると機材もコンパクトになっておりますがそれでもバッグ1つは必要なぐらいには色々と用意が必要です。
今回はもっと手軽にそこそこのクオリティの撮影は出来ないかと思いコンパクトデジカメ縛りで撮影を行ってみました。
使用機材
Canon G7X markII
そこそこコンデジ。レンズは1インチサイズでコンパクトさとクオリティを両立した高級コンデジと呼ばれるカテゴリーです。中古市場だと5万円ぐらいで買えます
フィルターアダプター
レンズの前にフィルターを取り付けるためのアダプターキット。これを付けるとNDフィルターや偏光フィルターが使えるようになるので撮影の幅が広がります。
NDフィルター(1000)
減光フィルター。日中に長時間露光をする時に必要。67mmを使っていますがミラーレスとの兼用の為。ここでは記載しませんが取り付けるために前述のアダプターとの間にステップアップリングアダプターを取り付けています。
Velbon/CUBEポータブル三脚
ほぼポケットサイズの三脚。軽量、小型かつ脚がかなり伸びるので風が吹かなければ使い勝手は高いです。風が強い日は軽さが仇になって転倒しやすいのが難点。
今回撮影場所として伺ったのは秋田市大滝山自然公園になります。大きな貯水池と小さな滝があって家族連れをよく見かけるところです。
長時間露光①
絞り値:F7.1 ISO:125 露出時間:25秒 焦点距離:24mm NDフィルター使用
水の流れを撮影するにあたってよく取られる手法として長時間露光によるミルキーウェイ効果があります。普通に取ると点の集合体になりがちな滝ですがシャッターを空けている時間(露出時間)を長くすることで束の様に見え幻想的に見せる手法です。
通常撮影ですと1/100秒の露出時間ですがここでは25秒の露出時間で撮影を行っています。ただ、ここまで長時間露出すると普通は光が入りすぎて真っ白になってしまうため減光フィルター(NDフィルター)と呼ばれる黒いガラスをレンズの前に置いて光の取り込みを抑えるようにします。この撮影でもかなり暗いフィルターを利用して撮影を行いました。
G7XMKIIでは15秒まではすんなり取れるのですが20秒以降の露光だと撮影後に内部で処理が入るので一枚一枚の撮影に1分ぐらい時間を要するのがネックだなと感じました。あとND1000ぐらいまでくらいフィルダーだとAFが入りにくいのも気になりましたが両方とものんびり撮る分には問題ないという結論。
高速撮影
絞り値:F2.8 ISO:125 露出時間:1/2000秒 焦点距離:24mm
前述とは真逆で最短露光時間で水の動きを可能な限り止めた写真。露光時間が短い=光が入りにくい、なので絞り値かISOで補填しないといけませんがISOを上げるとノイズが多くなるので絞り値で対応。開放だと被写界深度と言ういわゆるボケ幅が広がるのでクッキリ度が犠牲になる可能性があります。
ただ、レンズのサイズで同じ絞り値でも被写界深度が大きく違いフルサイズに比べると1インチはかなり被写界深度が深いので気にならないレベルかなと思います。
G7XMKIIの露出時間が1/2000秒なのはちょっと残念。手持ちのミラーレスが1/8000秒なのでせめて1/4000秒ぐらいあればより詳細に描写できたと思います。
ただ、全体で見ると硬質感が出ているので許容範囲。
長時間露光②
絞り値:F11 ISO:125 露出時間:20秒 焦点距離:45mm NDフィルター使用
長時間露光その2。手前の小川と奥の滝で立体感を出しつつ両方ともクッキリ写すため絞り値は最大のF11で。考えてみればフルサイズだと全体的にクッキリ描写するのは苦手でフルサイズだとF22が最大になりますがそれでもここまでしっかりは映せないので小さいレンズのメリットかもしれません。
20秒にしたのは特に意味はなく何枚か設定を変えて撮ったうちの一枚がこれだっただけです。
1枚目の長時間露光と違う点として高さが必要だったので三脚を伸ばして撮影しています。脚が細くてフニャッているので足場をしっかりしないと怖いですが実用範囲内ですね。ブレずに撮れているし。
通常撮影
絞り値:F5.6 ISO:125 露出時間:1/160秒 焦点距離:80mm
手持ちの通常撮影です。
フルサイズの癖でF5.6にしていますがF4ぐらいでも露出時間を1/250秒ぐらいにしたほうが安定して撮影できたかも。一応手ブレ補正はついているのですがあまり強力じゃないので露出時間で安定させます。
貯水池ですがこのへんは沼っぽい感じで足元がおぼつかないのでデカイカメラより小さいカメラのほうが機動力は良いですね。
雑感
フルサイズミラーレスに比べるとやはり色々制約がありますがそれでも魂魄な割に「出来ないわけではない」のは強みですね。
スマホのカメラだとマニュアル設定が厳しい部分と出来ても実用的ではないというのが本音です。記録として撮るにはスマホで十分ですがお散歩しつつそれなりに写真として遊べるものをとなるとカメラは必要だと思います。
今回の組み合わせだと常時ボディバックに入れておけるので悪くないなと思いました。今後、ふらっとドライブや散歩外出の際は実用してみたいと思います。