めぐめぐのブログ4杯目

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原稿用紙一枚感想「海賊と呼ばれた男」

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戦後の混乱期に外国からの圧力に屈することなく我を貫いた男の半生を描いた物語

見終わった後に出光興産の実話が元で百田尚樹氏原作の映画化という事を知りました。良い映画と言う話は聞いていたので原作者の情報を知らなくて本当に良かった(笑)

敗戦直後の昭和なのでがむしゃらに生きていく姿、家族主義を謳う企業の姿が全面的に描かれてその時代を生きた人々が生き生きと描かれていました。

2時間程度の映画としても盛り上がる部分がいくつもあって飽きずに見続けられました。

惜しいのは今の時代背景を考えると当時の社主の行動を美化しすぎている部分があるなと言う所でしょうか。

社員は家族同然と謳いながらやっていることはブラック企業体質のトップダウン。当時の事実ではあるしそれが昭和の高度成長を支えた精神の一つではあるのですが作品の中であまりにも肯定し美化しているため見ている方はどうしても違和感を感じてしまう。

この時勢でこの題材を取り扱うとすれば観客側が無意識に感じてしまう感情のフォローはもっと丁寧にやっても良かったかなと思います。頭では理解しているけれど釈然としない部分があると作品への没入の妨げになると思いますし、少なくとも私はそういった部分が何箇所がありました。些細な部分である人もいると思いますので匙加減が難しいのも承知しています。

とは言え、昭和のがむしゃらな時代を知る良い映画とは思いますので機会があったら是非。