めぐめぐのブログ4杯目

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原稿用紙1枚感想「ジョゼと虎と魚たち」

joseetora.jp

濡れ場がある実写版ではなくアニメのほうです。

面白い面白いと言われていたけど中々見る機会がなくやっと本日U-NEXTで観る運びとなりました。

作品を観終わった後に知ったのですが原作小説や実写劇場版は障害を持っている人の苦悩をより深く切り込んでいて結末もビターなものらしいです。

そう考えるとアニメ版は障害をもつ少女(24歳だから女性か)の苦悩を描きつつもかなり前向きなハッピーエンドだったと思います。

これは可愛らしいキャラクターが出るアニメーションと言う枠組みで重い話をやっても実写版を超えるのは難しい点と原作をリスペクトしつつも現代にフォーカスした別解釈のジョゼを目指した結果なんだろうなぁと思います。

原作改変が罪なのは作り手のエゴイズムだけが吐出している場合であり今回のアニメ版に関しては別解釈のジョゼとして完成されていると思います。原作ファンの方には思うところもあると思いますけどね。

 

作品を観ているあいだじゅう各キャラクターの心情がダイレクトに伝わってきて結構感情がぐちゃぐちゃのまま観ていました。

例えばジョゼの祖母はジョゼに対して過保護なのですが心の内側にはこのままでは行けないという想いがありそれが恒夫をお世話役として雇うきっかけになったのだと思います。

なのでどんどん表情が明るくなっていくジョゼを見て喜んでいたし肩の荷が降りた末の訃報だったのだと思います。

多かれ少なかれそういった多面性をもたせたキャラクターの心情を感じながらずっと作品を見ていました。

そのグチャグチャの感情も最後のジョゼの恩返しでスッキリとまとまりすっきりとした気分で見終わることが出来ました。

 

終盤の展開はアニメ版オリジナルとのことでとてもびっくりしました。

非常に完成されたお互いを力強く支え合う構図はポジティブな気持ちにさせてもらいました。お互い自立しつつもよいパートナー関係として着地するアニメ版、話題作に恥じない良策でした。