めぐめぐのブログ4杯目

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原稿用紙1枚感想「クーリエ:最高機密の運び屋」

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史実を元にしたスパイ映画という事で映画館で予告を見るたびに「これは観たいなぁ」と思っていた作品です。

キューバ危機に冠するスパイ活動なのですが正直キューバ危機云々は主題ではないし、なんならスパイ活動そのものも緊迫感と当時の空気感を存分に出す舞台装置として存分に発揮しますが主眼ではないなぁと思いました。

観に行くときは想像を全くしていなかった「スパイをする男と情報提供者の男との熱いバディもの」がこの作品の主体だと私は思っています。

普通のサラリーマンのウィンがサラリーマン故にスパイとして抜擢されソ連で情報提供者たるアレックスと接触して活動を繰り返すのですがそのやり取りの最中二人の間には奇妙な友情が芽生えます。プロのスパイでは無かったであろうお互いにプロフェッショナルでは無い故に生まれるこの関係性はアレックスを亡命させるために危険を承知で今一度ソ連に向かいます。

その後起こる悲劇的な流れの中で、彼らの友情はとあるシーンで最高潮に達します。

お互いを信頼した結果の最後のソ連を出し抜くカタルシスは事実としての悲しい結末ではあるものの救われた気持ちになりました。

スパイ映画にありがちな派手なアクションは殆どありませんが最後まで目をみはる作りでオススメの一作でした。